就職活動を始めて、最初に大変なのが履歴書を書く作業ですよね。
「履歴書を書くのって面倒」
「志望動機とか自己PRって、何を書けばいいの?」
「いつも履歴書で落とされるけど、どこが悪かったの? 結局、有名大学や大手企業の経歴がないと受からないんじゃない?」
そんなお悩みを解決するため、この記事ではどうやって履歴書を書いたら受かるのか、人事の担当者は何で判断しているのか、詳しく解説していきます。
こんな方におすすめ
- 書類選考で落ちてしまう方
- 履歴書の正しい書き方が分からない方
- 志望動機や自己PRの書き方が分からない方
執筆者
やっさん
- 人事・労務歴14年
- 一部上場企業やベンチャー企業など4社で勤務
- 採用面接や給与計算、社会保険手続きなどを担当
- FP2級、ビジネスキャリア検定(人事)3級
パソコン作成と手書き、どっちがいいの?
最初に迷うのが、パソコンで作るか、手書きにするか、です。
結論から言うと、パソコンで作ることをおすすめします。
それぞれに次のようなメリットとデメリットがあります。
パソコンで作成する場合
メリット
- 用紙は無料でダウンロードできる
- 字が下手でも読みやすい書類になる
- 編集が簡単
- 一度作って保存すれば、何枚でも印刷できる
デメリット
- パソコンとプリンターが必要
手書きで作成する場合
メリット
- パソコンとプリンターが必要ない
- 綺麗な字だと好印象
デメリット
- 用紙を購入しなければならない
- 書き間違えたら最初から書き直し
- 何枚か書くときは時間がかかる
パソコンをおすすめする理由は、編集が簡単で、一度作れば何枚でも印刷できるためです。
一方、手書きの場合は一文字でも書き間違えたら新しい用紙に書き直しが必要です。
修正テープなどでの修正は厳禁で、それだけで不採用になる可能性もあります。
※求人によっては募集要項で「手書き」と指定されていることもあるので、その場合は指定に従いましょう。
項目ごとの記入ポイント
次に、書き方のポイントを項目ごとに見ていきましょう。
証明写真
文字通り履歴書の「顔」となる部分であり、印象に大きく影響します。
たとえアルバイトの応募であっても、プライベートで遊びに行ったときの写真などはNGです。
きちんと、履歴書専用の写真を用意しましょう。
- 3か月以内に撮影したもの
- 服装はスーツ
- 髪型とメイクは清潔感が第一
- 表情は歯を見せない程度に口角を上げてにっこり
- 目つきが悪く見えがちな人は、目線以外にあごの上げすぎ・引きすぎにも注意
氏名・住所・連絡先
氏名や住所には、フリガナも忘れずに書きましょう。
漢字が旧字体の方(例:髙橋、渡邊、など)は、正式な漢字で書きます。
また、メールアドレスは合否の連絡や入社手続きでよく使うため、スマホですぐに確認できるメールアドレスが便利です。
学歴
高校入学から書き始め、全て「入学」と「卒業」をセットで書きます。
学校名や学部・学科名は省略せずに、たとえば「〇〇高校」なら「〇〇高等学校」とするのが正式な書き方です。
職歴
短期間のものも含めて、全て正確に書きましょう。
学歴と同様に、「入社」と「退職」がセットになります。
退職の行には理由を記入しますが、基本的には「一身上の都合により退職」か「会社倒産(店舗閉店)により退職」のどちらかになると思います。
給与の不満、労働時間の問題、人間関係、家庭の都合などの理由は全て「一身上の都合」として問題ありません。
- 職歴が短すぎないか
- 無職の期間が長くないか
- 職歴に一貫性があるか
免許・資格
資格の取得年月や正式名称は、面倒でも調べて正確に記入しましょう。
ちなみに、いわゆる車の運転免許の正式名称は「普通自動車第一種運転免許」です。
また、「英検(実用英語技能検定)」や「漢検(日本漢字能力検定)」などは、記入するなら2級以上が目安となります。
志望動機
なぜこの企業に応募したのかを書きます。
本音を言えば「家から近いため」「給料・時給が良いため」かもしれませんが、そのまま書くのは避けましょう。
なぜなら、企業側は「近ければ、別にうちの会社じゃなくても良いってこと?」と思ってしまうからです。
応募する企業のホームページなどで、商品やサービスの魅力、会社の方針などを調べ「ここが良いと思って、この会社で働きたいと思った」と書くと、採用に近づきます。
趣味・特技
この項目に正解はなく、人柄を知るための項目です。
面接時には雑談の話題になることも多いので、具体的なエピソードが1つは話せるように用意しておきましょう。
※パチンコ、競馬などのギャンブルに関する趣味は、金銭トラブルを連想させるため、あえてこの場では書かない方が無難です。
配偶者・扶養家族
配偶者とは、法律上の届出をした結婚相手のことをいいます。
また扶養家族とは、収入面で自分が養っている子どもや親などのことです。
子どもは、夫婦のうち収入が多い方の扶養に入ります。
本人希望欄
原則、「貴社の規定に従います」とだけ書きます。
■書かない方が良いこと
・希望の勤務時間(※シフト制のアルバイトなら書いても良い)
・希望の給与額
■書いても良いこと
・現在就業中のため、〇月〇日以降に入社可能です
・連絡がつきやすいのは〇時以降です
・希望職種(複数の職種で募集が出ている企業の場合)
まとめ
人事や管理職の仕事をしない限り、他人の履歴書を何十枚も見比べる機会がなかなか無いので「履歴書なんてただの紙切れ」と思うかもしれません。
しかし採用する立場になってみると、この紙切れ1枚から応募者の人柄や熱意がかなり伝わってきます。
過去の学歴や職歴は変えられませんが、履歴書の「書き方」ひとつで印象は間違いなく変わりますので、是非参考にしてみてくださいね。